ジュンク堂という大型書店があります。とにかく品揃えがいい書店なんですが、何より魅力的なのは、専門書が充実している点です。物量的に他店を凌駕しているのはもちろんですが、とりわけ私が感心するのは、専門書の並べられている書架の見やすさ・注目すべき書籍のディスプレイ。こうしたソフトウェア的な部分は、店員さんの勉強や努力にかかっているんだと思いますが、本当によく勉強していらっしゃるように見受けます。私がこの書店に信頼を寄せる大きな理由です。何かを詳しく調べたい・勉強したいと思ったとき、とりあえずこの書店の関連コーナーに行くと、得るものが必ずあります。
ジュンク堂は兵庫県を本拠地とする書店ですが、15年ぐらい前でしょうか、大阪の地に初上陸(?)した際、「立ち読み厳禁! ゆっくり座ってお読み下さい」と宣伝していたのが印象的です。実際、大阪1号店となった難波店(現在の千日前店)の各フロアには、机と椅子が置かれ、心ゆくまで書籍を検討できる環境が整えられていたのでした。5000円以上購入すると店内喫茶店の無料券がもらえる制度などもあり(現在は10000円以上)、私はすっかりこの大型書店のとりこになりました。爾来、この書店の大ファンを自任しています。
私が小さな頃、大阪市内の大型書店と言えば、梅田にあるA書店やK書店が代表的なところでした。小学生時代の私、父親がそのいずれかに連れて行ってくれるという日は、最高のプレイスポットに連れて行ってもらえる気持ちになって、朝からソワソワ。「今日は何冊までなら買ってやる」と父から指定されるので、欲しい本をしつこくしつこく吟味した上で買ってもらうんですが、その嬉しかったこと!(今、父親となった私は、やはり息子と同じ事を繰り返していて、自分でも笑ってしまいます。立場が変わっただけで、している事は何も変わってない……(苦笑)。)
さてさて、書店話が長引きましたが、ジュンク堂難波店の話です。さる2009年7月22日、難波OCATの東側に、ジュンク堂難波店がオープンしました(ちなみに、今まで難波店と呼ばれていたところ、つまり、なんばNGKの前は千日前店と改称されたとのこと)。
7・8月は午前から忙しい日が多いんですが、たまたま手の空いた日があったので、ちょっと覗いてきました。
入居しているビル自体が竣工したばかりなので当然ですが、ピカピカのお店です。「関西最大級の100万冊の蔵書」「売り場面積1400坪」ということですから、品揃えの豊富さは言うまでもありません(ちなみに日本最大面積の書店は売り場面積2000坪のジュンク堂池袋店)。他のジュンク堂と異なり、コミックをのぞく一般書籍・専門書籍がワンフロアにまとめられているので、本の豊富さが実感できます。色々なジャンルの専門書の棚を少しずつ見て回りましたが、ジュンク堂らしくよく整理されており、思わずニンマリ。最高の相棒になってくれそうな書店です。現時点では、座って本を検討するところがあまりなさそうなのが残念なんですが、今後の改良に期待したいところです。(時間があまりなかったので、見落としているかも。間違っていたらすみません。)
既存の大阪4店舗(千日前店・堂島の大阪本店・ヒルトンプラザ店・天満橋店)も大好きな書店ですが、私にとってはこの難波店が本拠地になりそうです。キタにある大阪本店と双璧をなす書店がミナミにできたというのは、大阪の活字文化という観点からしても、大きな意味があるんじゃないでしょうか(ちょっと大げさ?)。
8月には同一ビル内にホームセンターも開店するとのことなので、塾を運営している私には願ったり叶ったりです。楽しみにしている息子を早く連れて行ってやらねば(笑)。
レジ前の話題書・新刊書コーナー。
村上春樹の隣の隣に森見登美彦が。出世したなぁ~!