フェラーリの衝突事故と集団行動

2011年12月4日、中国自動車道で高級外国車十数台が事故を起こしたというニュースがありました。報道によると、フェラーリ8台、ランボルギーニ1台、ベンツ2台、巻き込まれた日本車数台、ということですから、大変な事故です。

死者や重傷者がいなかったのは不幸中の幸いですが、被害総額は大変なものでしょう。検索して見つけた下記記事によると、数億円は下らないらしい。

フェラーリ 玉突き衝突事故!被害総額 を 新車時価格から分析してみた! – 愛すべき道具達・・・。 – 楽天ブログ(Blog)

そんな多数の高級車が偶然に同一事故を起こすはずもなく、おそらくフェラーリマニアのツーリング集会だろうと思っていましたが、やはりその通りのようです。フェラーリという自動車自体、裕福なマニアしか乗らないものだと思うんですが、こういう人達も群れるのが好きなんでしょうか。

知り合いの勤める会社の社長さんがフェラーリに乗っていたんですが、「晴れの日はエンジンが過熱するのであまり乗れない。雨の日は車体が濡れると良くないのであまり乗れない。曇りの日もエンジンの冷却に良くないのであまり乗れない」とか何とか。

一体いつ乗るねん!

と言いたくなりますが、そういう人にとっては、フェラーリは盆栽のような楽しみ方をするものなのかもしれません。趣味の世界は奥深い……。自動車には全く無関心な私ですが、二輪車は好きなので、フェラーリを「MVアグスタ」といった高級イタリアンバイクに置き換えるとすごく納得してしまうんですけどね。


さてさて、以前、家族で某所にドライブに行ったときの話です(我が家というか私は自家用車を持たない主義なので、レンタカーですけれど)。

乗り物大好きな息子が、めざとくある風景に気づきました。

「あっ!同じ車が4台いてる!」

対向車線に目をやると、色こそ違うものの、全く同じ車種の車が4台走ってゆきます。

「何だろうなあれ。ヘビがグニャグニャしてるマークって何ていう自動車メーカーだったっけ?」

「パパ、あれアルファロメオやで。それに、あれ竜やで。」
(自動車図鑑を読みまくっているので私より車に詳しい。)

「あ~、そう言えばそうだったかな。フランスの自動車会社やな。後で検索して調べてみよか。」
(ちなみに、その後調べてみると、アルファロメオはイタリアのメーカーでした。ルノーと勘違いしてました。息子に無知さを露呈してしまった……。)

興味津々の息子と話しながら、交差点を曲がり某ドライブウェイの方に進むと、何とアルファロメオの同一車種が数十台対向車線を走ってきます!一般道でここまで同一車種が車列を組んで走っているのは、生まれて初めて見ました(後で息子と調べると『スパイダー』という車種でした)。はは~ん、アルファロメオのこの車種のマニア達がツーリング集会をしているんだな。車好きな息子は大喜びです。


私はツーリングには一人で行きたいタイプなので、どうもこういう集団ツーリングが理解できません。自動車やバイクが集団をなして走行すると人に威圧感を与えますし、ドライビング技能・ライディング技能が異なる人達が同一グループで行動することは危険だと思うからです(技量の劣る人が上手い人に必死について行くのは事故のもと)。

今回のフェラーリの事故も、単独で走っていれば、ここまで大規模な事故にはならなかったんじゃないかと思う次第。「集団で行動するからといって安全とは限らない。むしろ危険なこともある。」というのが今回の教訓でしょうか。