観桜於自庭 – 大阪陸軍墓地ニテ観桜ス

なぜか毎日毎日忙しいんですが、比較的「花見」はできています。

当塾には大きな庭があります。そこには桜の木が何本も植わっておりまして、今の時期は優しくも華やかな風景が楽しめます。

あ、庭の名前は「大阪陸軍墓地(真田山陸軍墓地)」というんですけどね(笑)。

この墓地は歴史的に見てなかなか重要な場所だと言えるんですが(ご興味のある方は下記リンクをご覧あれ)、幼い頃からこの辺りに住み続けている私にとっては、正に「自庭」感覚です。実際、ここで写真を撮ると、GPSによる撮影地データが「自宅」と表示されるんですよね。

墓地について | 公益財団法人 真田山陸軍墓地維持会

真田山陸軍墓地 – Wikipedia 

(おっと、今読んでみると高校の先輩でいらっしゃる森村泰昌氏のお話も書かれていました。)

繁華の地にも関わらず、歩いて1〜2分程度のところに、鳥鳴き、桜咲く、緑の多い広場があるというのは、なかなかに恵まれた環境でないかと思っています。上記のウェブサイトにも説明されていますが、この墓地はもともと陸軍省が所有していた流れを汲んで、法的には「国有地」。そこを戦後大阪市が無償貸与を受けて管理しているという次第。かなり頻繁に、市の方で草刈り・樹木伐採などの手入れや植樹を行ってくれているので、いつも快適に整備されている「我が庭」なのです。

なぜかこの「陸軍省所轄地」の石標は昔のまま。

 

墓地の向こうに桜あり。ここに見える墓地は一部。左手に見えるのは母校の真田山小学校。

桜満開の頃でも人がそう多いわけではありません。私一人でのんびり読書しながら桜を見ているなんことも珍しくはありません。シートを敷いておにぎりを食べている夫婦がいたらそれは私たちかも(笑)。

この日も私一人でした。仕事前にここで少し読書。

 

やっぱり春はいいですね。鳥啼く四月の来れり。

戦没者や異国で亡くなった捕虜の眠る敬虔な雰囲気のある場所でもありますので、遠慮を感じる人が多いのかもしれませんが、一定の慎みをもって行動するなら(飲酒や火気使用は禁止されています)、誰でもウェルカムな場所です。むしろ、「戦争による死」を可視化する啓蒙的な場所として、もう少し人々に知られて良いのかもしれません。

政治家なんかが徐々に絡んできそうなムードが無きにしもあらずですが、そんな便乗政治家達には構わず、「近代国家の重さ」を感じてもらいたいという気持ちが私にはどこかあります。簡単に言えば、近代国家という存在はいとも簡単に人の命を要求するのであり、それを拒むことはかなり難しいということです。

私の今までの人生の中で、国に命を差し出せと命じられたことはありませんが、もし仮にそんな事態になってしまった時、どう考えどう行動するべきなのかを考えることは、今やもう夢想に耽ることではなくなってきているのかもしれません。

何が正解なのかを決めたいわけではありません。ただ、ウクライナ・ロシア戦争の最中にある今、自分がどんなスタンスでリヴァイアサンという超重量に向き合うのかを考えることは、決して無駄でないと思います。

桜の夕景もなかなか良し。