高まる遠隔授業・オンライン授業の必要性
日曜日はひたすら副代表と遠隔授業システムの構築や打ち合わせ・練習に明け暮れておりました。なかなか気が休まりませんが、ここは踏ん張りどころ。
今回の新型コロナウイルス感染症によって、当塾も遠隔授業・オンライン授業を実施する必要性が急激に高まってきました。
少し前にも書いたように、ずいぶん以前から遠隔授業のご要望は伺っておりまして、将来的には当塾も、そうした型式の授業に乗り出さねばならないと考えておりました。実際、数年前から ICT (Information and Communication Technology = 情報通信技術) 関連の見本市に私と副代表で出かけたりするなど、色々な形で情報収集をしておりましたが、実際には、通塾してくれる生徒さんの授業・授業準備だけで時間的にいっぱいいっぱいで、なかなかICT活用授業をリリースする機会がございませんでした。
そこに降って湧いたような今回の新型コロナウイルス禍。不要不急の外出自粛が要請されるなどして、当塾としても重い腰を上げざるを得なくなったという次第です。
個人的には、子供たちの学習が「不要不急」のものとは全く思いません。子供がその人生を生き抜いていく上で教育を得ることが、必要不可欠であることは言うまでもありませんし、基礎的な内容を「今」学ばないでいつ学べるというんでしょうか。
しかし現実問題として、学校は休校となっており、子供たちの重要な学習機会が奪われているわけです。命と勉強とどっちが重要だと言われれば、命が大切なのは勿論です。が(不謹慎を承知で言わせてもらうと)、「リタイア世代の健康・生命」と「これからの時代を担う子供たちの成長」のどちらが大事かという問題と捉えれば、また話は違ってくると思うんですよね。
優等生的な意見として、そのどちらの観点も重視すべきだとして話を進めておきますが、私達の携わっている仕事上、やはり子供たちの学習機会はできるだけ減らしたくないという思いがあります。
遠隔授業・オンライン授業の難しさ
それらの社会的要請の狭間に生まれたのが「遠隔授業・オンライン授業」ということになるでしょうが、これ、実はなかなか難しいところがあります。
★ 受講者側にも、コンピュータやタブレット、最低でもスマートフォンという環境が必要となる
★ ある程度リッチなネット環境が必要となる(十分な回線速度,無制限の通信量など)
→現在の携帯電話回線レベルでは心もとない
★ ネット回線自体が不安定性を持っている
→回線の混雑によってスムーズなやりとりが阻害される
そしてここが重要なんですが、
★ 小学生の場合、保護者様に一定以上のITスキルが必要となる
★ 新たな技術に付いてゆくには常時スキルのブラッシュアップが必要となる
要するに保護者様にもかなりの負担をかけてしまうわけです。
加えて、下記の事情も大きいですね。
★ リアル教室ではないので、当方で生徒の集中力を維持させたり、注意を喚起してモチベーションを維持させたりということが難しい
★ 画面を通じてだけでは、当方から生徒の理解度や意欲が読み取りにくい
私どもが勉強して質の高い授業・指導を提供せねばならないのはよいとして、それ以上に、保護者様の熱意と生徒本人の自覚が必要となるシステムであるわけです。
上記のような条件がクリアできれば、大きな意味のある授業システムになりますが、それらをすべてクリアするというケースは、現時点ではそうそうないであろうというのが、私達の実感です。
ただ、現在の状況を考えると、いつまでもそう言っていられません。私達は塾として出来る限りの準備を行っておき、生徒さんや保護者様のご協力を期待する方向(ある意味見切り発車)で進めていかねばならないと考えています。
なお、上記の記述は「リアルタイムのオンライン授業」を念頭に置いて書いています。
東大・京大・阪大の取り組みを学ぶ
当塾からお勧めするのは、各有力大学の取り組みを勉強することです。私が探した中では、下記の記事がお勧めです。
東京大学 大学総合教育研究センター オンライン基礎講座 授業のオンライン化を念頭に置いた ZOOM の使い方
https://utelecon.github.io/events/2020-03-19/workshop_how_to_use_zoom.pdf
東大 オンライン授業クイックガイド
https://2eee5c2b-e22e-47e7-a900-9661a112dfcf.filesusr.com/ugd/eebf3c_94df4c246877470e98bcfd1cc55258ca.pdf
京大 Teaching Online | CONNECT
https://www.highedu.kyoto-u.ac.jp/connect/teachingonline/
阪大 ZOOM + a – Web会議システムZoom と 授業支援クラウド(ロイロノートスクール)を使った遠隔授業を行うためのページ
https://zoom.les.cmc.osaka-u.ac.jp
宮田国語塾における遠隔授業の取り組み
なお、宮田国語塾の方では、上記のような困難を回避し、できるだけ合格力を高めてゆくため、「リアルタイムのオンライン授業」とは異なる授業スタイルをとる予定です。
具体的には「個別録画授業」のオンライン受講をベースとし、補足的に「質問対応制度」(個別的な付加授業、場合によってはZOOMなどのリアルタイム応答を考えています)を活用する方式です。
こちらも鋭意準備を進めており、ほぼリリース直前という段階にまで達しております。教室にご出席いただくのが基本スタイルですが、それ以外の受講方法も充実させるという方向性で考えております。
日々状況は変化しておりますが、当塾としてもできるだけのことが提供できるように頑張りたいと思います。皆様もストレスのたまる日々かと存じますが、ご自愛下さい。