のび太とキテレツ

少し前、息子に藤子・F・不二雄のマンガを買い与えたんですが、見事にはまりまくっています。『ドラえもん』のダイジェスト本、『パーマン』や『宙ポコ』などの収録されているオムニバス本などです。

私自身も藤子・F・不二雄の漫画が大好きですし、小学生時代には沢山読みました。父親としては、読解力がどうこうという難しい話は抜きにして、マンガなどのポピュラー文化を楽しんで欲しい、という気持ちです。

全部舐めるようにして読んだ息子からの、次なるリクエストは、テレビか何かで見かけた『キテレツ大百科』。そうそう、私も小学生時代、この作品が最も好きだったんだ……。

アマゾンで調べてみると、全2巻のものがありました。息子へのクリスマスプレゼントという名目で、早速注文。実は私も久しぶりに読みたい(笑)。

到着後、息子は一心に読みふけっておりましたが、私と共通の話題が出来たことも嬉しかったようです。

私「おーい、コロ助!何やってるん?」

息子「ご飯を食べているナリ~!」

よしよし、ちゃんとボケにも活かされています(笑)。

しかし、のび太。このキャラクターはどうも好きになれません。自助努力を全くせず、ピンチに陥るとドラえもんに助けを求める。ドラえもんも突き放せばよいのに、「もうのび太君ったら、しょうがないな~、今回だけだよ」などと甘やかしてしまう。お母さんも「勉強しろ」と連呼するだけだし、お父さんもあまりのび太の教育に関与している風がない。

昔はそんなことを思っていませんでしたが、さすがに41歳にもなりますと、父親や塾を運営する者としての観点で見てしまいます。

まぁ、出来杉君のような、勉強オール5・スポーツ万能・品行方正という少年が主人公だと、ドラえもんの出番がありませんし、何より読者たる小学生が共感できませんから、仕方がないんですけどね。

ついつい、息子に感想を漏らしてしまいます。

「パパ、のび太って好きになられへんな。自分では何もしないで、困ったらすぐに人に頼るやろ。こういう子はアホやと思う。でも、キテレツはすごくカッコイイと思うよ。自分で何でも研究して、努力して何かを作り上げるやろ。だから、パパは小さい頃からキテレツが大好きやってん。」

ちなみに、キテレツは Wikipedia によると、下記の通り。

キテレツ(本名:木手英一)
本作の主人公で、発明が大好きな小学生。『奇天烈大百科』を参考として、様々な発明道具を自作する。常にサンバイザーと神通鏡を身につけている。発明に夢中になると群を抜いた集中力を見せ、周りが見えなくなる。藤子F作品としては例の少ない、優秀で知的な主人公。

あとで聞いてみると、息子は妻に、「キテレツ君は努力するからえらいと思う、のび太みたいになったらあかんと思う」と話していたとのこと。ちょっと洗脳成功?