東大寺法華堂(三月堂) #1

奈良興福寺の阿修羅像が東京・福岡とツアー(笑)を行い、大成功を収めたのは昨年の話。なんでも、2009年度に世界で一番動員数の多かった展覧会だったそうで。

本当に日本人って仏像好きなんだなと思います。かく言う私も結構仏像好き。でも、仏像好きな人ってどういう経緯で仏像好きになるんでしょうね。日常生活ではあまり仏像に触れる機会は無いはずで、ちょっと不思議な気がします。

私の場合、こんな感じ。

古文を読む
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古文の根底には仏教的世界観・価値観が横たわっていることが多い=ある意味、我が国の古典世界の哲学的背景になっている
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仏教の理解が必要になる
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仏教関連書を読む
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仏像という具体物に興味が出てくる
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仏像関連書を読みあさる
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仏像ファンの出来上がり!

仏像って勉強してみると結構面白いんです。基礎だけでも学んでおくと、どこかのお寺で仏像を見たときに楽しめること請け合い。この装飾具は現世利益を表してるな、この手つきは身分の高い人の来迎に来たんだな、といったことが分かるようになります。

さてさて、仏像好きな関西人は非常に恵まれておりまして、奈良や京都に国宝の仏像がゴロゴロしています。歴史的文化財ばかりは、関東がどう頑張っても関西に勝てないところですよね。

国宝といえば、東大寺の法華堂(三月堂とも呼ばれます)は、すごいレベルの仏像が集結している超一流のお堂。天平文化の宝石箱です。お堂自体が国宝ですし、中に鎮座まします仏像の顔ぶれが凄い。

国宝 不空羂索観音像
国宝 梵天像
国宝 帝釈天像
国宝 金剛力士像(吽形)
国宝 金剛力士像(阿形)
国宝 持国天像(四天王)
国宝 増長天像(四天王)
国宝 広目天像(四天王)
国宝 多聞天像(四天王)
国宝 執金剛神像
国宝 (伝)日光菩薩像
国宝 (伝)月光菩薩像
重文 吉祥天像
重文 弁財天像
重文 地蔵菩薩像
重文 不動明王像

それほど広くないお堂に、上記の仏像が勢揃い。私は国宝オールスターズと呼んでいるんですが、これほど国宝密度の高い場所も無いと思います。あまりに多すぎて、レイアウトがごちゃごちゃになっている気味もありますが、それはそれでよし(元からあった仏像に次々別の仏像が加わっていったという事情があるので仕方がない)。

しかし、寝耳に水のニュースが!

思わせぶりに次回に続きます(笑)。