今日はちょっとした勉強のコツをご紹介。
私、人に勉強を教える仕事をしており、かつ、自分でもまだまだ勉強することがたくさんある立場なので、「知識を定着させる・する」ということが職業上・生活上の重要なテーマになっています。
ということで、「物を覚えさせる・覚える」ということについては、数家言あります(オホン)。
その中で、特に人に伝えたいと思うのは、「見るだけではなくて、書いて覚える方がはるかに定着度が高い」ということです。自分自身、覚えなくてはならないことは書きなぐりまくって覚えてきましたし、生徒にもそう強要して、いや、勧めてきました(笑)。
確かに見ているだけでもある程度は覚えられるでしょう。手にペンを持ってグシャグシャと書きなぐるのはスマートさに欠ける気もします。でも、やっぱり定着度が違うんですよ。つまり、長期的に見れば、見て覚えただけだと頭から流失しやすい。
「僕は賢いから見ただけで覚えられるよ」という人もいるでしょうが、あえてそういう人にも実際に自分の手で書きなぐって覚えるという作業をお勧めしたいんですよね。同じ時間をかけるなら、書いたほうが圧倒的に頭に残りやすいですからね。
ウォール・ストリート・ジャーナルにこんな記事がありました。
ノートパソコン(PC)や仕事効率化アプリのおかげで、紙と鉛筆は時代遅れになったように見える。ただ、新たな研究からキーボードではできない学習効果が示されたことで、学校では手書きにあらためて注目が集まっているようだ。
米プリンストン大学とカリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)の研究者により、パソコンに打ち込むより手書きでノートを取る学生の方が総じて成績が良いことが判明した。同じくノートの取り方を比較した別の研究者の実験でも、タイピングよりも手で書く人の方が飲み込みが良く、情報を長く記憶し、新しい…
http://jp.wsj.com/articles/SB12748367622113273976104581644331252188072 より引用
無料で読めるのはここまで。私も有料会員ではないので、ここまでしか読んでいないんですが、それで十分ですよね(笑)。米国の一流大学の研究者が出した研究結果は、「手で書く人の方が飲み込みが良く、情報を長く記憶できる」ということです。
日本語の場合、変換作業が必要ですから、PCで授業のノートテイキングをしようとする人はあまりいないと思いますが、自分で勉強する際にも同じことが言えるはず。やっぱりキーボードで打って眺めるだけではなく、実際に書いた方が効率が高いでしょう。
色々な刺激を脳に与えたほうが、より重要な情報と判断されて、脳に定着しやすい。これは間違いの無い事実だと思うんですよね。
これを勉強に適用すれば、視覚だけではなくて、触覚や聴覚もフル活用すべきだということになります。さらに言えば、物を覚えるとき、嗅覚や味覚も使えばいいのかもしれませんが、それはさすがに難しいでしょう。この英単語、紅茶に浸したマドレーヌの香りで覚えてるよ……なんてこともたまにはあるでしょうが。
そんなわけで当塾では、生徒さんには必ず「書いて覚えましょう」と指導しているわけです。自分でもMacの前でニュースなんかを読んでいて、覚えておいたほうがいいなという事柄に出会ったら、すかさず何度か書くことにしています。
といっても、紙や鉛筆を用意するのは面倒なので、いつぞや紹介した「Boogie Board (電子ペーパーメモ)」をいつも使っています。何代目か忘れましたが、最近はこの電子ペーパーメモをマウスパッドとして使っておりまして、なかなか快適。記憶増強のために役立ってくれています。
今日のレッスン :「見る前に書け!」
(「見る前に飛べ!」をパクってみました。)