教養小説とは「主人公がさまざまな体験を経ながら自己形成を果たしていく過程を描いた小説」(明鏡国語辞典)です。
ドイツ語 Bildungsroman(ビルドゥングスロマン) の訳語なんですが、どうも現代人には意味のつかみにくい訳であるような気がします。初めてこの語を耳にした人は、
教養を身に付けるのに役立つ小説
↓
堅苦しい小説
↓
つまらない小説
という風に誤解しそうです。
しかし本当は、上の辞書の説明を見てもらうと分かるように「登場人物が自己を形成してゆく物語」です。つまり、努力して修行を積んで困難に打ち勝ち、成長してゆくというストーリー。
(厳密にはちょっと違うかと思いますがご容赦下さい。ドイツ文学を研究した訳ではないので…。)
お預かりしている生徒は自己形成のまっただ中ですし、そもそも私自身もまだまだ発展途上の人間なので、この手の作品には強く惹かれます。
Part2に続きます。