2015年8月、トム・クルーズのミッション・インポッシブル・シリーズの最新作『ミッション・インポッシブル / ローグ・ネイション』が公開されるとのこと。私も妻もトム・クルーズは好きな役者さんなので、今から楽しみにしています。
今回もバイク・スタントのシーンが結構ありそうですが、予告編に見えるのは、どれもBMW S1000RR ですね。トム自身も悪者の方も。ヘッドライトやマフラーの形状からして、多分2014年以前のモデル、正確には2012年モデルでしょう(撮影が2014年だから当然ですが)。
それにしてもカッコいいですね。このS1000RR、私が今までに試乗してみた中で最も感激したバイクの一台です。
映画『ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション』ティザー予告映像
バイク好きなハリウッド・スターは何人もいますが、趣味が良いなと思うのは、トム・クルーズとキアヌ・リーブス。というか、バイクに関する嗜好が自分と似ているからそう思うだけなんですけどね(笑)。
キアヌは、バイク好きが高じて自分のバイクブランド(Arch Motorcycle Company)まで立ち上げています。色々所有しているんでしょうが、ネット上でよく見る写真は、ノートンのコマンド。ううっ、趣味が良いなぁ。
功成り名遂げた芸能人が乗っているバイクって、(特に日本では)判で押したようにハーレー・ダビッドソンなんですが、何が良いのか全く分かりません。私も何台かは試乗したことがありますが、どれもとにかく鈍重な感じがします。もさーっとした加速、なかなか曲がらない車体。アメリカン・バイクというのはそういうものなのでしょうが……。(ハーレーファンの方、すみません。)
やっぱり、バイクって、目まいがするような加速性能、急激な旋回性能、というのが身上なのじゃないかと私なんかは思います。いや、そんな危険運転をするわけではありませんよ。そういうバイクで安全運転するのが格好いい。
そうした意味で、上述のキアヌやトム・クルーズは良い趣味だと思うんですよね。映画の中でもプライベートでも、もさーっとしたタイプのアメリカン・バイクに乗っているのを見たことがありません(多分)。
特にトム・クルーズは自分の趣味なのでしょうが、必ずと言って良いほど、作品中にバイク乗車シーンが出てきます。代表作で言えばこんな感じ。
『トップ・ガン』カワサキ Ninja GPZ900R
『ミッション・インポッシブル2』Triumph SpeedTriple
『ナイト&デイ』Ducati Hypermotard
バイク関連のニュースを見て知りましたが、『ナイト&デイ』のDucati、本当はAprilia SXV550であるらしい。つまりガワだけDucatiにしてあるわけです。Ducati Hypermotard には乗ったことがありますが、モタードなので大型にしてはかなり軽い感じのバイクです。それでもアクションシーンには重いのか、中身だけアプリリアに替えて、外装はDucatiにしたとか。どれだけ凝り性やねん、トム(笑)。
最近のトム・クルーズの作品に出てくるバイクについては、下記ブログ記事をどうぞ。
『オブリビオン(Oblivion)』 音楽を中心に:国語塾・宮田塾のブログ
『オール・ユー・ニード・イズ・キル』とトライアンフ(Triumph):国語塾・宮田塾のブログ
<2015.08.07追記>
2015年7月に『ミッション・インポッシブル / ローグ・ネイション』バイク関連のメイキング映像が出ていました。
スタッフがBMW-S1000RRを「They are fighter jets. (まるで地上の戦闘機だ)」と評していますが、言い得て妙。200馬力、PWR≒1ですからね。世界最高のバイクの1台。
スタントマンは「安全装置は全て無効にした」と言っていますが、昨今の最先端バイク、特にスーパースポーツと呼ばれるバイクは電子制御による安全装置がふんだんに盛り込まれています。ABS、DTC、ASCなどなど。そうでもなければ200馬力のバイクなんて一般人に扱えたものではありません。そうした電子制御をオフにして走り回れるのは、スタントマンならでは。さすがです。
それにしても、アトラス山脈って楽しそうな所ですね。一回走ってみたい峠です。
トム・クルーズ、アブなすぎるスタント!『ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション』メイキング映像
<2015.08.16追記>
『ミッション・インポッシブル / ローグ・ネイション』を見てきました。バイクのスタントシーン、とても良かったですよ。バイク独特のスピード感が、バイクに乗らない人にも理解できるよう描かれています。トム・クルーズもスタントマンもみんな上手い!女性スパイがアクセルターンで他のバイク数台をなぎ倒すシーンがあるんですが、倒す方も倒される方も全部BMWのS1000RR。ああ、勿体ない。その他にも、このスーパースポーツ・マシンS1000RRが惜しげも無く破壊されていくシーンがあります。ああ、やっぱり勿体ない(笑)。
あと、映画中のエンジン音・走行音も、本当にS1000RRのものを使っていると思われます。4気筒エンジンが高回転しているとき独特の音でしたから。たまにありますよね、映画内で走っているのは単気筒エンジンのバイクなのに、4気筒エンジンの音がしているとか(笑)。そんな部分でも手抜き無し。トム・クルーズのこだわりなのかもしれません。
Mission Impossible – Tom Cruise Bike Chase Scene.
<2017.05.08追記>
最近なぜかこの記事がよく見られていることに気づいて調べてみると、『ミッション・インポッシブル』の最新作(シリーズ第6作)を撮影しているトムが、またまたバイクシーンをパリで撮影しているらしい。なるほど。
ということで、車種を知りたいと思う方がいるかもしれませんので、映像を見た上で追記しておきますね。
今回もBMWのバイクですが、車種は「RnineT スクランブラー」。今回も趣味が良いですね。最近流行のネオレトロ路線のバイクですが、以前記事にしたことがある「RnineT」の派生バージョンです。
BMWのネオレトロ路線がここまで大人気になるとは思いませんでしたが(おそらくはBMW自身もそうだと思う)、スタンダードなネイキッド・バージョンが世界中で人気を博したため、BMWは幾つかの派生バージョンを発売したわけです。
そのなかの一つが「RnineT スクランブラー」。空冷水平対向二気筒エンジンという点はスタンダード・バージョンと同じですが、昔年のオフロード車風に仕上げてあるマシンです。空冷水平対向二気筒エンジンはBMWのお家芸なんですが、とても味わい深いエンジンなんですよね。
こちらにトムが手放しでスクランブラーに乗っている写真がありますが、水平対向エンジンのバイクは低重心で安定性が高いことを如実に物語っています。手放しでも全然恐くないんですよ。
ただ、個人的には、キャストホイールというのがどうもな……と思っていたんですが、トム・クルーズが乗っていると格好良く見えますね。もうちょっと歳を取ったらこういうネオレトロ路線もいいかも、なんて考えてしまう私はミーハーでございます。