蒙求最高

もう3月ですね。ようやく暖かくなってきて少し楽になりました。寒いの苦手やねん、一体いつになったら地球温暖化してくれるねん……なんて言ってはいけませんね(笑)。

さてさて、先日Twitterのまとめサイトを見ていると、こんな趣旨の書き込みがありました。プログラミングを生業とされている方の書き込みです。

「仕事で朝から晩までプログラミング。ストレスのたまる毎日。休日ぐらいは好きなことをしてストレスを解消したい。さあ日曜日、趣味のプログラミングに取り組むぞ。」

なんじゃそりゃ、と失笑してから気付く。あんまり私も人のことを笑えない。

大学受験の指導をしていると現代文のみならず古文や漢文の授業準備もせねばなりません。別にそれが嫌だというわけではないんですが、仕事として請け負っている以上、間違ったこと・いい加減なことを教えるわけにもゆかず、どうしてもかなりの時間と労力を掛けざるを得ないわけです。

「はぁ〜今日も疲れた、何時間机に向かってたことやら。お風呂でゆっくり漢文読もっと。」

仕事で漢文、趣味で漢文って、人から見たらほとんど異常者ですよね。

でもやっぱり仕事で人に教えることと、自分で好き勝手に読むことには大きな隔たりがあります。片や客観的に解釈し、出題形式や解答手順を意識しながらの読解。片や自分の好き勝手に読む気ままで自由な読書。

そう考えてみると、先のプログラマーの書き込みも深く頷けるところがあります。

ここ最近読んでいるのは『蒙求』なんですけれど、これがまた面白いんです。もちろん面白くない部分もあるけれど、自由読書なのでそんなところは流し読みで構いません。

この『新釈漢文大系・蒙求上下巻』、メルカリで買ったものなんですが、なぜか間違って『新釈漢文大系・韓非子』が送られてきました。もちろん送料売主負担で交換して下さったんですが、購入価格が異常に安かったので、多分売主は送料で足が出ていらっしゃるかと。ごめんね。到着後速攻で裁断・スキャンしてiPadで読んだり、元の紙版は風呂場で読んだり。最☆高っ!

『蒙求』って何かって?う〜ん、詳しく書く時間が無いので、e国宝から引用させてもらいます。

『蒙求』は、746年に唐の李瀚が、古人の逸話などを四字句の韻語で記し、類似の事跡を配列して編纂したもの。日本には平安時代初期に伝わり、貴族の子弟たちに盛んに暗唱され、『枕草子』や『源氏物語』などの文学作品に影響を与えたといわれる。以後、僧侶や武士にもさかんに読まれ、寺の学問所では庭の雀たちまでもが「蒙求をさえずる」などといわれるほど、明治時代まで初等教科書として広く読まれた。

e国宝 – 蒙求残巻 より引用

清少納言も読んだ、紫式部も読んだ、鴎外も読んだ、漱石も読んだ。
なんぞ我読まざらんや。どうして当塾が読まないでおられようか。

ということで、超ブログ向きな『蒙求』の話をまた書きたいと思います。