蜘蛛の糸

何やかやと忙しい日々が続いております。

以前にも書きましたが、今の子供たちって、異常なほど虫を嫌うんですよね。

授業中に「きゃああ〜〜〜!」という声が突然に上がる。何事かと思ってそちらを見ると、ちっちゃい虫がテキストの上を歩いています。「せ、せんせい、むし、むしが〜〜〜〜!きゃあああ〜〜〜!」

昔の子どもなら、自分でパッパとはたいて終わりの話だと思うんですが、今どきの子どもでそれは少数派。私の方でテキストからパパッとはたき落として終了、と言いたいところですが、それだとまだ足下に虫が存在することになるので勉強に集中できない(笑)。

で、私の方で虫を手で掴み、教室外にポイ。ここまでしないとなかなか一件落着しないんですよね。

やはりこの辺りが都市部であることや、マンション住まいの子が多いことが原因なんでしょうが、今の子供たちの置かれた環境がいかに「自然」からほど遠いか、与えられた「自然」がいかに「作り物」であるかを物語っている気がします。

「人間だって虫みたいなもんだから別に気にしなくていいよ」と言いたいところですが、そんな屁理屈が子供たちに通るはずもなく。この時期、虫捕獲&リリースという仕事が私の仕事リストに加わるという次第。

先日も、教室内に小さなクモ(体長3mmぐらいでしょうか)がいたんですが、複数の生徒が「先生!クモが!クモが!」と。

不要な殺生は嫌ですし、子供たちに見せるべきものでもないでしょう。そっと掌で包むようにして、クモを教室外にリリースしました。

もし私が地獄に落ちても、天上からかなりの本数の蜘蛛の糸が垂らしてもらえると思います。今から糸上りのトレーニングをしておこう(笑)。