6月2日に亡くなったボ・ディドリー(Bo Diddley)、大好きなミュージシャンの一人です。
一般にロックと呼ばれる音楽を遡ってゆくと、1950年代にその原型が出来たことに気づきます。それまでのブルースやリズム&ブルースと呼ばれる黒人音楽よりも、さらに激しいビートが強調されている音楽がこの頃からポピュラリティを持ち出すわけです。
この頃にそうした音楽(要するにロックの原型)を提示したミュージシャンとしては、チャック・ベリー、リトル・リチャード、ファッツ・ドミノ、そしてボ・ディドリーあたりが思い浮かびます。
ボ・ディドリーが、彼独特の弁当箱のようなギターで繰り出すビートは、とにかく暑苦しい。モワッとした湯気や蒸気を感じさせるほどに暑苦しい音楽です(いい意味で)。一本調子な曲が多いという評もありますが、我が道をゆく感じが何とも言えぬ妙味をかもし出す音楽。とにかく図太い音楽です。ロックの一源流をなす音楽であることは間違いないでしょう。影響を受けたバンドも、ローリング・ストーンズなどのビッグネームがずらり。
Rock & Roll Hall of Fame (ロックの殿堂)のサイトには、こんな説明があります。
“He will forever be known for popularizing one of the foundational rhythms of rock and roll: the Bo Diddley beat. “
まさにその通りだと思います。
私がライブを見たのは、もう20年ほど前にになりますが、ステージ上でもとにかくマイペースな感じの「おっちゃん」でした。ご冥福をお祈りいたします。
興味のある方はYouTubeなどでご覧下さい。