九月の空

突き抜けるように青い九月の空。

何だか良いことが起きそうな気分。
私は塾の前で誰かを待っています。

そうだ、祖父が帰って来るんだった。

にこやかな顔で祖父がこちらへゆっくり歩いてきます。
若々しい。元気そうだ。
私が幼稚園児だった頃、
動物園に連れて行って貰った時の服装だ。
あの日も空が澄み渡っていたっけ。

私は嬉しくて嬉しくてたまらないんですが、
一言二言だけ言葉を交わし、
さらに塾の前に立ち続けます。

祖父は部屋に入り、
私の息子をかわいがってくれているようです。
皆の楽しげな声が聞こえてくる。

そうそう、祖母も帰ってくるんだった。

祖父から少し遅れて、
汗をかきながら歩いてくる祖母。

和装の祖母は歩くのが大変なんだから、
祖父も待ってあげればいいのに。
せっかちなところは変わってないな。

祖母も元気そうでよかった。
にこやかな顔は昔のままだ。

私は何とも言えない嬉しさを感じながらも、
一言二言だけ言葉を交わします。
そしてさらに塾の前で待ち続けます。

室内では祖母が私の息子を見て歓声をあげている。
私も早くその輪に加わりたい。

でも、もう少し待ってあげたい。
あの世の祖父と祖母が帰ってきたなら、
きっと父も帰ってくるはず。
早く帰って来てくれればいいのに……。

徐々に意識が現実世界へと引き戻されていくのを感じながら、夢の中に止まり続けようとする私。祖父や祖母や父がいない世界に戻るのがとても悲しいことのように思われて。目を覚ますのが切ない気がして。

目が覚めた後も、しばらくは起き上がることができませんでした。


私は、こういう夢を見る度、今は亡き人々が霊界通信(?)で励ましてくれているんだと解釈することにしています。

こちらの方もちゃんと頑張っていますので、大丈夫ですよ。

このブログに霊界通信機能が付いていることを願いつつ。