読み書きは学習ピラミッドの底面積

毎日忙しいんですが、新たな人たちとの出会いもあり楽しい日々を送っております。色々な人と新しい出会いがあるのは、学習塾・進学塾稼業のいいところですね。

さてさて、ご存知の方も多いかもしれませんが、私、漢検一級ホルダー。一級と準一級の合格者に関しては、漢検協会から「漢検生涯学習ネットワーク会員通信」「漢検ジャーナル」といった機関誌が送られてきます。

この機関誌、けっこう学習塾稼業と縁の深い話題が取り上げられていて、なかなかありがたい存在なんですが、今回はそこからの話。


「漢検ジャーナルvol.24」に漢検漢字教育サポーター(漢検一級や準一級に合格し、地域で漢字教育支援を行っている方々)の女性が取り上げられているんですが、この方のおっしゃる事というか、比喩が秀逸で膝を打ちました。

小学校教員を42年間勤め、現在は保育所や児童福祉施設で活躍なさっている方についての記事なんですが、少し引用してみます。

「読み書きは学習のピラミッドの底面積であり、底面積が小さければ、その上に大きなピラミッドを築くことはできません。読み書きは大人になって自立して生きていくための基礎能力なんです。」

本当にその通りなんですよね。底面積が広くなければ大きなピラミッドが築けないのと同様、読み書き能力が高くなければ学力を充実させることは難しい。理屈から言っても、経験から言っても。

中学入試といった直近の目標も大事は大事なんですが、いつも書いているように中学合格はあくまでも通過地点。私たちも保護者様方も大きく構える必要があるかなとよく思います。

確かに底面積が狭くとも、受験勉強に邁進すれば中学入試を突破することは不可能ではありません。ただ、この場合、「尖塔」のような感じになると思うんですよね。先ほどの比喩に合わせれば。

でもやはり、それでは心もとないですよね。強い風が吹けばポキリと折れてしまいかねない。子供たちにはどっしりと揺るぎのない存在になって欲しい。

そういう意味で、小学低学年のお子さんをお預かりする私たちには、結構大きな責任があります。通塾してくれているちびっ子達を見るとまだまだ無邪気なところがあったりして、プププと(心の中で)笑ってしまうこともあるんですが、勉強は勉強。柔らかく、でも、しっかり真面目に頑張ろうねというムードを出すことに努めております。

完全少人数制宮田塾の方は副代表と一緒に指導しておりますので、日々二人でピラミッドの基礎工事をしているようなものです。「このピラミッドは、この辺が短いからもう少し石材を集めて並べようか」「ここの石材はもろそうだから、もっと強い石材に入れ替えようか」「そろそろ次の段の石材を積み始めようか」「あらら、新しく作り始めたピラミッド、よく見たら底面が正方形じゃなくて三角形になってるぞ、ちゃんと正方形にしなくちゃ」

そんな感じで来る日も来る日も石材運搬と石材積みに明け暮れております(笑)。