小説の読解力を高めたいなら「少女漫画」を

小説読解の苦手な男子小学生

少し前に下記のような記事を書きました。

中学入試国語・小説問題の難化に思うこと | 宮田国語塾

「複雑化・難化する小説問題に対処するには、結局『想像力』を鍛えるよう努力するしかない」という主旨の記事です。

経験上、小学生男子は高学年であっても精神年齢が低い傾向が高いんですが、これは想像力の乏しさに直結します。といって、精神年齢を急激に向上させる妙策があるわけでもなく。

※ ちなみに、学力と精神年齢は別次元の問題です。学力は高いが精神年齢が低い、なんてケースは枚挙に暇がありません。そういう場合、算数は得意だが国語は苦手というパターンになりやすいんですけどね。

特に恋愛関係、または類似の人間関係が出てくると、まるっきりダメになってしまう男子小学生がいます。

例えば、ふとしたきっかけで肩が触れ合った男子中学生と女子中学生、男子は顔を真っ赤にしてうつむき、女子はこの機会を活かそうと積極的に話しかける、なんて場面があるとします。

顔を真っ赤にするぐらいですから男子も女子を憎からず思っているのでしょうし、女子も積極的に話しかけるぐらいですから好意を持っているはず。どう考えても男女が互いに好感を持ち合って、徐々に恋愛関係に発展しそうなムードしか読み取れないですよね。

でもなぜか、男性同士の深い(深すぎる)愛情だと読み取ってしまうケースが(笑)。いやいやいや、さすがに中学入試で「ボーイズラブ」の世界はまだデリケートすぎて扱えないでしょう(将来的には分からないけれど)。

大人からすると、「性別不明な名前だとしても、他の行動パターンから女子だと読み取れるだろう」と思うんですが、そこが男子小学生。突拍子も無い解釈に行ってしまう。

少女漫画を読んでみるという案

で、思うんですが、こういう男子小学生は少女漫画を読むとよいのではないか。

少女漫画のメインテーマは「恋愛」。それ以外に何もないと言って過言ではない。シンプルに恋愛だけを取り扱うシングルイシューコミックだと私なんかは思います。でも、それがいいんですよね。

面倒な社会的メッセージを含むわけでもなく、暑苦しいスポ根への共感を強要されるわけでもなく、ただひたすらに主人公の恋愛感情(もっと広く言えば対人間感情)のみに同化して楽しめばよいコミック。

恋愛関係だけに着目してストーリーを追えばよいので、微妙な女心もトレースしやすいのではないか。さらに文章ではなくマンガなので女子独特の恋愛感情を理解しやすいのではないか。

結構名案だと思うんですが、小学生男子からすると少女漫画を読むことが恥ずかしかったり、辛気くさいと思えたりするのが難点(笑)。

私は幼いころから少女漫画が大好きです。妹がいたので、「別冊マーガレット」(別マ)とか「りぼん」なんかは毎号欠かさず読んでいました。少年マンガ雑誌も読んでいましたが、今の仕事や生活に活きているのは、やっぱり少女漫画。

小説の読解力を高めたいなら「少女漫画」だ!

とまでは断言しませんが、勉強の息抜きにでもどうでしょうか。

あ、ちなみに私は外見も言葉遣いもオジサンですが、心は清純な乙女(妻にも内面は乙女だと笑われています)。そういう乙女主義のオジサンからの、あてにならない助言だとお考え頂ければ。私、46歳男性、乙女座です(笑)。

そうそう、最近気に入っている少女漫画も近々別記事でご紹介しましょう。