パンナコッタをありがとう

20160810
当塾、土曜日は朝から晩までぶっ続けで授業を致しておりまして、一日が終わるとへとへとになっています。授業が終われば仕事終了、一週間お疲れ様!というふうにしたいんですが、そうはいかないこともままあります。

前の土曜日の話です。授業を終え、夕食をサッサと済ませた時点で夜の9時頃。本来なら、本日の仕事終了となるところなんですが、夏期は特別授業をいくつか組んでいるので、その準備作業をしておかねばなりません。

お盆休みを利用して準備作業をするということも可能なんですが、やっぱり休みは休みたい。というか、休み期間中にやらねばならないこと・やりたいことは他にいくらでもあるわけです。

というわけで、「お盆休みたいパワー」を全開にして(笑)、休憩もそこそこに授業準備作業に突入です。といっても、さすがに教室や自分の部屋では息が詰まります。早朝から晩までいた教室で、さらに仕事をするのはちょっと……。

そんな時は、近くのカフェに河岸を変えて仕事を続行です。このお気に入りのカフェ、23時まで営業しているので、こういう時に便利なんですよね。禁煙だし、流れている音楽も私好み。

着席して古文や漢文に取り組むこと数十分。あかん、眠たすぎて目が開けてられへん……。しかし、私は自他共に認める「睡眠の達人」。ペンを置きうつらうつらとすること10分弱、完全に回復して、再度作業に取り組みます。

で、古文に没頭していると、「これ召し上がりませんか?」との声。ふと顔を上げると、お店の方が大きなカップを持ってにっこり笑っています。

「は?」
「パンナコッタなんですが、召し上がりませんか?」
「いや、その……」
「もちろん、お代は結構ですよ。この品、明日には販売できませんし、このままだとスタッフで食べるだけなので。はい、どうぞ。」
「いや〜悪いですね。お代は払いますよ。」
「いやいや、結構ですよ。」

ということで、厚かましくも頂くことになったパンナコッタ。疲れた体にとても美味でした。かなりのボリュームだったので、注文すればそれなりに値のする品だと思います。

よく考えてみると、私がうとうとしている際に、スタッフの方が隣のテーブルの片づけをしている気配がしていたんですよね。で、その時に私の作業内容をチラリとご覧になったのではないかと。

「眠い目をこすりながらなんか一生懸命作業してるなあ、あらら、疲れ切って寝てしまってるやんか。何をしてるんかな?ふーん、古文に何かいっぱい書き込んでるよ。どう見ても高校生や大学生じゃないし、大学の再受験を目指している社会人なんかな?遅くまでご苦労様なことやなあ……。」

みたいな感じで、パンナコッタを下さったのではないかと(笑)。

その経緯がどうであれ、気持ちがとてもうれしく、明るい気分になりました。その日の作業予定も閉店間際まで頑張って完遂。いい感じで一週間を終了することができました。

人間って、本当にちょっとしたことで嬉しくなるものですよね。お気に入りのカフェがさらにお気に入りになりました。お礼の意味を込めて、翌日日曜も妻や息子と同カフェに出かけたんですけどね。

なお、迷惑がかかるといけないので、あえてカフェ名を挙げることはしません。お知りになりたい方は、そっと私に尋ねてみて下さい。