宝くじが当たったら

「宝くじが当たったらどうする?」という問いがありますよね。もちろん、「1000円が当たったら」とかいうケチな問いではなく、「10億円が当たったら」というレベルの問いです。

この場合、当選金額はいくらでも構いません。重要なのは「一生働かなくても楽々暮らしていける金額」であるということ。ある人には1億円かもしれないし、ある人には100億円かもしれない。

思うに、この問いって、結局は「各人の労働観」を尋ねるものなんじゃないでしょうか。

ある人は、即座に仕事を辞め、遊んで暮らすと答える。またある人は、特にペースを変えることなく、同じような生活をすると答える。

労働は金銭を得るための手段にすぎないと捉える人は、前者のように答えることが多いでしょうし、労働を人生の重要な要素だと考える人は、後者のような答えをすることが多いでしょう。

妻とこの宝くじ当選の仮定話をよくするんですが、二人とも考えは同じです。仕事の量は減らすが、辞めはしないという考えです。良く言えば勤勉、悪く言えば臆病者ですね。

「仕事は人生の重要な要素か否か」と正面切って尋ねられると、正直よく分からない気がします。しかし、宝くじ当選という具体的なケースで聞かれると、やっぱり仕事を辞めはしないと思うので、今の仕事を気に入っているんでしょうね。

理想的な仕事ペースは週に1〜2回ぐらいでしょうか。それぐらいだと、仕事の日が楽しみすぎて楽しみすぎて、前の晩に眠れなくなりそうな気が。「うおおお!明日は授業だ!死ぬほど楽しみだぁ!」みたいな。間違い無く生徒さんに引かれますね(笑)。

私が間接的に存じ上げている方ですが、30歳少々で仕事を引退し、隠居された男性がいます(今も隠居生活をご継続中)。健康的に過ごす悠々自適の生活。そういう話を聞くと少なからず羨ましい気もするので、私はワーカホリックではないなと思う次第。隠居したらしたで、いくらでも面白いことはあるはず。

いつまでも働き続けたいという気持ちと、さっさと隠居したいという気持ちで揺れ動く乙女心。嗚呼。あれ、私は45歳の男性でしたっけ。

以前、「死ぬほど仕事がしてみたい、一日に3時間しか寝られないような生活をし続けたい」なんていうスゴい生徒さんがいましたが、志望通り、一流国立大学から一流商社に就職しました。そういう人こそ商社で働くべきなんでしょうね。私は、学生時代から、商社マンの先輩の話を聞いて「そんな生活絶対に無理やな……」と思っていたので、適性ゼロですけれど。

とりとめのない話になってしまいましたが、私も妻も、完全隠居は宝くじに当選してから考えようと思っています。今のところ。ま、そんな話をよくする割には、二人とも宝くじをほとんど買わないんですけどね(笑)。