入試国語の勉強と「体系」

中学入試国語雑感」にも書きましたが、もう少し展開してみます。

私自身、高校時代を思い出してみると、特に勉強せずとも、国語の成績はかなり良好でした。(ちょっと自慢。すみません…。)

しかし、何かスッキリした「現代文の解法体系」とでもいうべきものがあるのなら、身に付けておくべきではなかろうか、などと考え、現代文の参考書を何冊か読んでみたわけです。どの本も決して面白いものではなく、砂をかむような思いで読みましたが、結局、得るものはほとんどありませんでした。

では、どんな勉強が入試前に役立ったのか。

それは入試問題または同レベルの類似問題の演習・研究に尽きます。演繹的ではなく帰納的な勉強法とでもいいますか。「こういう問題はこういう風に解く」「こういう問題はこういう解答が評価される」そういう視点から、実戦的に問題を解き、分析し、じっくり考えるわけです。

指導する立場になってからも、難関校を志望する生徒には、上記のような指導をしてきました。実際、大多数の生徒はそれで合格しているわけですから、間違いではないと確信しています。(難関校以外を志望する場合は、また別の指導方針を立てることになります。)

もちろん、当塾における指導が場当たり的で体系がない、というわけではありません。国語については、安易なマニュアル的指導では限界があるため、地道に入試レベルの問題を分析・研究して、個別的に生徒に対応した指導を行うことが必要だ、と言いたいわけです。念のため。

<追記>
今は、指導に役立つことがないかという観点から、国語の問題集や参考書に目を通すわけですが、高校時代とは違って面白く感じます。「これはこう説明した方が分かりやすいんじゃないか?」「ムムッ!この解説は上手いな。」「この出典は面白そうだ、また全文を読んでみよう。」といった感じですね。